2019年 - VECサロン

村上 正志

VEC事務局長 / 株式会社ICS研究所 村上 正志

VEC(Virtual Engineering Community)事務局長

  • 1979~1990年まで、日本ベーレーのシステムエンジニアとして電力会社の火力発電プラント監視制御装置などのシステム設計及び高速故障診断装置やDirect Digital Controllerの製品開発に携わる。
    *関わった火力発電所は、北海道電力(苫東厚真、伊達)、東北電力(新仙台、仙台、東新潟)、東京電力(広野、姉ヶ崎、五井、袖ヶ浦、東扇島)、北陸電力(富山新港)、中部電力(渥美、西名古屋、知多、知多第二)、関西電力(尼崎、御坊、海南、高砂)、中国電力(新小野田、下関、岩国)、四国電力(阿南)、九州電力(港、新小倉、川内)、Jパワー(磯子、松島、高砂)、日本海LNG など
  • 1990年、画像処理VMEボードメーカーに移籍し、大蔵省印刷局の検査装置や大型印刷機械などのシステム技術コンサルティングに従事。
  • 1995年、デジタルに移籍し、SCADA製品の事業戦略企画推進担当やSE部長を務める。(2004年よりシュナイダーエレクトリックグループ傘下に属す)また、1999年にはコーポレートコーディネーション/VEC(Virtual Engineering Company & Virtual End-User Community)を立ち上げ、事務局長として、「見える化」、「安全対策」、「技術伝承」、「制御システムセキュリティ対策」など製造現場の課題を中心に会員向けセミナーなどを主宰する。協賛会員と正会員のコラボレーション・ビジネスを提案し、ソリューション普及啓発活動を展開。
  • 2011年には、経済産業省商務情報政策局主催「制御システムセキュリティ検討タスクフォース」を進言、同委員会委員及び普及啓発ワーキング座長を務める。
  • 2015年、内閣官房 内閣サイバーセキュリティセンターや東京オリンピックパラリンピック大会組織委員会などと交流。
  • 2015年、株式会社ICS研究所を創設。VEC事務局長の任期を継続。世界で初めて制御システムセキュリティ対策e-learning教育ビデオ講座コンテンツを開発。
  • 現在活動している関連団体及び機関
    ・公益財団法人日本適合性認定協会JABの制御システムセキュリティ技術審査員
    ・経済産業省の産業サイバーセキュリティセンター講師
    ・日本OPC協議会 顧問
    ・制御システムセキュリティ関連団体合同委員会委員
    ・日本能率協会主催「計装制御技術会議」企画委員

2019年

VECソリューション2019
「新しい時代に適応したサイバー攻撃に強い工場」

VECでは、IoT/CPS研究分科会と制御システムセキュリティ研究分科会の二つが活動を展開しております。

1.IoT/CPS研究分科会



プロセスオートメーションでは、デジタルトランスフォーメーションや計装制御のAI導入やサプライチェーンへの情報連携などで、データモデルや情報モデル連携構造をどのように設計していくと良いかの課題に、OPC FoundationのCompanion Specificationを使った構造設計手法を研究と、セキュアに現場のデータを取り込むことができるLocal 5Gの使い方研究を取り上げて活動しております。





ファクトリーオートメーションでも、デジタルトランスフォーメーションやAIが導入され、生産管理のリスケジューリングや中間在庫管理の適正管理、消耗部品の予知保全と部品発注に関わるサプライチェーン連携、機械単位/セル単位の稼働率やエネルギー効率を考慮した製造ライン計画など、様々な課題解決に向けた高度な対策が実現できるようになっている。また、ローカル5Gを採用することで、通信ケーブルのコスト削減やレイアウト変更の自由度向上で製品製造に合った生産方式の適用など、工場の経営における高度な改善を実現することができます。



既に、OPC UAドライバはSDKを使用することで数分でドライバを開発できます。システムインテグレーションの仕事は、データ/情報モデルの連携構造をインテグレートすることになります。
新しい時代に適応したシステムインテグレーション力を高めましょう。

2.制御システムセキュリティ研究分科会

サイバー攻撃に強い工場を実現するためには、サイバー攻撃に強い制御装置が求められ、サイバー攻撃に強い制御コントローラやコンポーネントが必要になるのですが、そのためには、2018年頃から更新されているIEC62443に適応した制御製品及び制御システムが開発できる企業力が求められています。それには、制御製品のハードウェアからファームウェア、ソフトウェア、ネットワーク、デバイス、サービスシステムなどにIEC62443のセキュリティ要件を満たし、脆弱性識別検証テストとロバストネステストとペネトレーションテストをクリアできる対策技術と管理手法を学んで、サイバー攻撃に強い制御システムを構築できる企業力を持ちましょう。



さらに、「つるまいプロジェクト」でペネトレーションテストの研究結果を共有して、企業力を高めましょう。

これからの設備や工場を効果的に経営していく上で、ここに上げている対策技術や管理手法を採用して、市場の変化に適応でき、サイバー攻撃に強い施設や工場を実現できる企業力をつけることが求められてきます。

VECに参加して、新しい時代に適応した計装制御を実現できる企業になりましょう。