2018年 新年のご挨拶 - VECサロン

2018年 新年挨拶

新年あけましておめでとうございます。

いま私たちの事業を取り巻くマクロ環境は急速に変化しています。
歴史的な経緯により米・欧・日に集中していた政治・経済・文化・外交・軍事のパワーバランスが変わり、新興国や途上国が大きなパワーを持つようになってきています。ものづくりの世界にもIT革命の波が押し寄せ、IoT/CPSやAIを用いた省人化・無人化・自動化による飛躍的な生産性の向上（コスト削減）が可能になりつつあります。日本でも、製造業・物流業・サービス業などあらゆる産業をネットワークで相互に協調連携させて生産性を向上させる「コネクティッド・インダストリーズ」の実現をめざし、官民で積極的な投資が行われています。その一方、重要インフラやIoT機器を標的にするサイバー攻撃の手口が高度化・巧妙化し、世界中で攻撃件数が急増し、日本企業の工場などでも被害の発生が顕在化するようになりました。
こうした状況の中で、産業システムにIoT/CPSやAIの技術の成果を積極的に取り込みつつ、その安全性・サイバーセキュリティを守っていくためには、あらゆる業界の企業・団体と各国の政府が協力して技術対策や法制度の整備を進める必要があります。
VECでは、IoT/CPSや制御システムセキュリティなどの新しい技術の性能や実用性を検証して導入を促進するために、会員企業が協力して検証システムを構築し実証実験などを行う取り組みを進めています。東京オリンピック・パラリンピック大会を2年後に控えた今、日本でも工場・プラント・ビル・まち・車両などのセキュリティを守りながらIoTやAIによるオペレーションの効率化を図ろうとする動きが加速するものと予測され、VECで実践している異業種協調型オープンイノベーションの重要性はますます高まると思います。

皆様がそうしたVECの活動に積極的に参加され、事業環境の変化に対応する新たな事業戦略やビジネスモデルを共に創っていかれることを願っています。