2012年 新年のご挨拶 - VECサロン
2012新年挨拶
本年は、壬辰、大きく飛躍の年です。
龍は、白龍、赤龍、責(青緑)龍、金龍とありますが、三国志の曹操、孫権、劉備が赤龍、責(青緑)龍、白龍と喩えられ、仏教では「法」を守護する神として清瀧大権現様(空海が中国から帰る時に嵐にあって、船を救ってくれたという清瀧大権現様)ですね。
時代が新たな課題を私たちに投げかけており、これに応えていく使命が私たちそれぞれにあると思います。
また、企業人として思うことは、一部の人のために利益を追求する資本主義の企業と、社会貢献を基盤に社会と共に成長する公益資本主義を中心とする企業の違いが明らかになってくるような気がします。
今年の大きな話題の一つとしては、復興特需ですね。
「3.11や大津波で起きた福島原発事故で故郷を追われた人々の再出発と復興を、日本人の智恵と技術と熱い思いで前進させよう。」と、復興特別予算が執行されていますから、昨年末から復興に関係する産業の復興特需が始まっています。
3.11は、地震の恐さや、眼に見えない放射能の脅威、災害リスクと人類はどう立ち向かっていくべきかと、一人一人の生命の重さと、企業責任の重さを考えさせられました。
もう一つの大きな話題は、制御システムセキュリティですね。
サイバー攻撃から制御システムを護る制御システムセキュリティは、新たなリスク課題として、現場の安全リスクに加わりました。社会インフラやライフライン、基幹産業の制御システムは特にこのサイバー攻撃のリスク対策を施さなければならないと思います。
制御システムセキュリティには、IEC62443という国際標準規格が存在し、この規格に応じた認証試験を合格した制御製品を採用することが、サイバー攻撃に強い制御製品、制御システムの課題となってまいります。
ユーザー企業がこの認証を得ることを制御製品採用、制御システム採用の条件にすることで、制御ベンダ、システムインテグレータ、ユーザーの責任の範囲を明確にすることになり、制御システムセキュリティ対策のレベルアップとその維持に貢献することとそれに対する企業投資が今必要であることを、経営者は理解して欲しいと思います。
それと、現場の安全操業を護っているのは、現場の社員です。制御システムセキュリティの対策を施していくことになるのですが、覚えることがまた増えることで現場の負担は大きくなります。これを少しでも軽減できるように工夫をしていく必要があります。それは、インシデント企業サポート機関の創設を実現することにあると思います。但し、この機関は、ユーザー企業の現場の機密情報や制御ベンダの機密情報を守った形で実現できなければなりません。
本年も、宜しくお願いします。